店主を呼べぃ!!(挨拶)今回は前に買って読んで、レビューを書こうと思っててそのまま忘れてた魯山人味道を紹介します。本棚見てたら見つけたんで。
さて、魯山人とは知っている人も多いと思いますが、かの色々と有名な「美味しんぼ」の海原雄山先生のモデルであり、作中でも何度か名前が出ています。書、篆刻、絵画、陶芸を独学で習得し、芸術家でありながら美食家でもあったと伝えられています。美食倶楽部、星岡茶寮を創業し、そこで使う食器を自作していたようです。
かなりの変人だったのは間違いないようですが、それは拘り続けたために周囲とは合わなくなったのでは?という感想を持ちました。
まあ何事も突き詰めると周囲には理解されなくなるもんです。
それはさておき、本を読んでみますとあるエピソードが目に付きました。
美味しんぼの最初、
雄山がフランスのトゥール・ダルジャンの鴨のロースト血のソース掛けをけなし、わさび醤油で食べた話があるのですが、これの元の話が出てました。
それによるとトゥール・ダルジャンを訪れた魯山人は、鴨を焼いてるのを見て、
「あんなことをしてちゃあ美味く食えない。食ったところで肉のカスを食うみたいなもので、カスに美味い汁をかけているに過ぎない。ほかの客のはあれでよかろうが、こちらは丸ごと持って来いと言ってくれ」
と通訳に話します。
で、播州竜野の薄口醤油と粉わさびを取り出し、わさびをコップの水で溶いて酢で練り、わさび醤油で食べたそうです。
トゥール・ダルジャンでこんな事したのは後にも先にもこの人だけでしょう。
さらにワインが不味いと言ってブランデーを所望したら、地下のカーヴに連れられて、上等のブランデーを飲めたと書いてあります。
フランスにもエチケットがあるのだから、有名なレストランだからといって、わけもなく恐れるものではないと言っています。うん、確かに。
あとはテレビやラジオでやっている料理は駄目だとか、食器は料理の着物なのだから自分で作るしかなかったとか、料理とは「理を料る」事だとか、なかなか含蓄のある話があり、かなりためになります。
とりあえず簡単な料理の紹介もあるんですが、納豆茶漬けのような簡単な料理でも、まず納豆やお茶、米選びから始まり、米の炊き方、お茶の淹れ方、納豆のかき混ぜ方などがあると思われるので、簡単そうに書いてありますが、実際はこの辺を踏まえてる事が前提なんだろうなと思わざるを得ません。
ちなみに魯山人の納豆のかき混ぜ方は、
納豆の拵え方:納豆は小粒、向附(むこうづけ)と言われる深い器を用いる(マグカップなどでよい)。何も加えず305回かき回す。醤油を入れて更に119回、合計424回かき回す(醤油は2〜3回に分けて入れる)。ネギと和ガラシを入れてできあがり。回数は目安です。納豆によっても違いがでます。 糸が切れるようになるのが目安。更に砂糖を加えても美味しい。
という説と、
まず、260回混ぜる。
次に、しょうゆをほんの少したらして、35回。
さらに、しょうゆをちょいとたらして、35回ぐるぐる。
もう一度、しょうゆをたらして、25回。
でもって、からしを加え、65回。
最後に、薬味を入れて、仕上げに10回かき混ぜる。
という説があるようです。
この本にはそこまで具体的に回数は載っておらず、他の本の出典だと思われます。
とりあえず前者の方法を試したことがあるのですが、いつも食べてるものとは別物になりました。
なんというかふわとろという感じに。好みもありますが、個人的にはこちらの方が美味いです。
まあ5分くらいかかるので面倒といえば面倒ですが、少しでも美味いものを食いたいという人は試してみてはいかがでしょうか。
他にも色々な物の食べ方が載ってるので、料理本としても使えると思います。
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- 2007-04-04
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